塔婆供養
先祖や故人の命日・年忌、春秋の彼岸や盂蘭盆(うらぼん)などには、追善供養のため塔婆(とうば)を建立(こんりゅう)します。
塔婆とは、もともと古代インド語で「卒塔場(そとば=スツーバ)」といい、「塚」「廟(びょう)」「方墳(ほうふん)」などを意味し、特に仏教においては、仏舎利や経巻などを安置した供養の塔をいいます。この塔は、仏に対する報恩と信仰を象徴したもので、その形も五重塔などの塔堂から五輪に石塔婆・角塔婆・板塔婆なでの種々の供養塔として表されています。
その塔婆に戒名を記すことにより、故人の生命が仏とともにあることを示すのです。
本宗における塔婆供養は、五輪が刻まれた板に題目と故人の名を認め(したため)、御本尊のもとで読経・唱題し回向すると感応妙(かんのうみょう)の原理により、その塔婆は仏界を現じ、真の追善供養がなされるのです。