現代の科学文明は急速な進歩を遂げ、私たちの生活様式は昔では考えられなかったほど便利なものになりました。
しかしその反面、失業や家庭不和、青少年の非行など、現代人の抱える問題はますます多様化し、その苦悩はいっそ
う深くなっています。
また、インターネット等通信技術の発達によって、私たちは瞬時に全世界の情報や知識を得ることができ、居ながら
にして地球の隅々の人と対話が出来る時代になっています。にもかかわらず世界の各地で民族の対立や領土問題・宗
教紛争などによる愚かしい戦争が後を絶たないのはどうしたことなのでしょうか。
これは、機械・技術であれ、情報・知識であれ、すべて人間から生み出されたものであり、これが正しく用いられ
るか否かは人間の心によることを物語っています。
人間の心を正しくリードするためには、人間の生命全体を根底から解明しつくした知恵と的確な指標を規範としな
ければなりません。
仏教は、人間の心のみならず、生命全体の実相を深く観達した仏の教えであり、現実に生きている人々に対して、
人間はいかに生きるべきかという根本的命題を説き明かしたものなのです。
現代のほとんどの人が、仏教は葬儀や法事のためのものとか、寺院は伽藍を誇示し歴史的遺物を保管しているとこ
ろ、あるいは静寂な雰囲気によって心を癒す場所などと認識していますが、これらの見方は仏教本来の精神から外れ
たものです。
釈尊が説かれた膨大な経典の中で、人間の生命を正しく解き明かし、成仏の道を示した教えが法華経です。この法
華経の神髄たる ≪南無妙法連華経 ≫
もって、末法と言う濁悪の時代の人々を根本から救うべく出現されたのが
≪ 日蓮大聖人 ≫ であり、その教えを正しく受け継ぎ、真の個人の幸福と世界の平和実現のために正法を弘め、信仰
を実践しているのが ≪ 日蓮正宗 ≫ なのです。
(日蓮正宗入門より抜粋)